GLAY「The Complete of THE FRUSTRATED」DVDレビュー:結成10周年、苦悩と進化の記録
GLAY結成10周年を記念してリリースされたドキュメンタリー&ライブDVD「The Complete of THE FRUSTRATED-RECORDING DOCUMENTARY&LIVE-」。 単なるライブ映像ではなく、アルバム制作の裏側に密着したドキュメンタリーが収録されているのが特徴です。 当時のメンバーの葛藤や苦悩、そして音楽への情熱がリアルに伝わってくる、ファンならずとも見逃せない作品です。
ドキュメンタリーパート:剥き出しの感情と音楽への執念
このDVDの最大の魅力は、アルバム「THE FRUSTRATED」のレコーディング風景を克明に記録したドキュメンタリーパートです。 普段は見ることのできないメンバー同士の衝突、TAKUROさんの作曲に対する苦悩、TERUさんのボーカルに対する葛藤など、 赤裸々に語られています。
特に印象的だったのは、レコーディングに行き詰まり、苛立ちを隠せないメンバーたちの姿です。 しかし、そんな状況下でも、より良い音楽を追求しようとする彼らの熱意は、画面越しにもひしひしと伝わってきました。
ライブパート:圧巻のパフォーマンスと会場の熱気
ライブパートでは、「THE FRUSTRATED」の楽曲を中心に、GLAYの代表曲が多数演奏されています。 当時のライブパフォーマンスは、まさに円熟期。 TERUさんの力強い歌声、TAKUROさんのエモーショナルなギター、HISASHIさんの個性的なプレイ、JIROさんの安定感のあるベース、 4人の個性がぶつかり合い、最高のパフォーマンスを繰り広げています。
特に、HISASHIさんのギターソロは圧巻。 奇抜なパフォーマンスと、計算されたフレーズで、観客を魅了します。
他のドキュメンタリー作品との違い:よりパーソナルな視点
GLAYのドキュメンタリー作品は他にもありますが、「The Complete of THE FRUSTRATED」は、 よりパーソナルな視点でメンバーに迫っているのが特徴です。
例えば、同時期にリリースされた「GLAY DOME TOUR 2001 “GLOBAL COMMUNICATION”」は、 ライブ映像が中心ですが、本作は、レコーディングという密室空間での人間ドラマに焦点を当てています。
また、近年リリースされた「We♡Happy Swing 2 Vol.2」のようなファンクラブ向けの作品とは異なり、 よりコアな部分に踏み込んでいる印象を受けました。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
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メンバーの素顔が見れる | 画質がやや粗い(DVDのため) |
アルバムの世界観がより深く理解できる | 一部のファンには刺激が強い内容も含まれる |
ライブパフォーマンスが圧巻 | 現在では入手困難な場合がある |
10周年という節目での彼らの葛藤を知ることができる |
こんな人におすすめ
- GLAYのファン
- 「THE FRUSTRATED」が好きな人
- バンドのドキュメンタリーが好きな人
- 音楽制作の裏側を知りたい人
まとめ:GLAYの歴史を語る上で欠かせない作品
「The Complete of THE FRUSTRATED-RECORDING DOCUMENTARY&LIVE-」は、 GLAYの歴史を語る上で欠かせない作品です。
結成10周年という節目に、彼らが抱えていた苦悩や葛藤、そして音楽への情熱が、 余すところなく記録されています。
ファンはもちろん、GLAYをあまり知らない人にも、ぜひ見ていただきたい作品です。