七代目芳村伊十郎の至芸！長唄全集(5)で感じる粋と情緒の世界

長唄の世界に足を踏み入れたいけれど、どこから聴けばいいかわからない…そんなあなたにぜひおすすめしたいのが、七代目芳村伊十郎の「長唄全集(5)手習子/大原女/越後獅子」です。

このCDは、長唄の代表的な演目である「手習子」「大原女」「越後獅子」を、七代目芳村伊十郎という名人が演奏したものを収録しています。七代目芳村伊十郎は、長唄界において非常に重要な人物であり、その演奏はまさに至芸。伝統を受け継ぎながらも、独自の解釈と表現で聴衆を魅了します。

なぜ七代目芳村伊十郎なのか？

長唄は、三味線音楽の一種で、歌舞伎や日本舞踊の伴奏として発展してきました。そのため、演奏には高度な技術と深い理解が必要です。七代目芳村伊十郎は、その両方を兼ね備えた稀有な存在。彼の演奏は、長唄の持つ美しさや奥深さを余すところなく伝えてくれます。

私が初めて七代目芳村伊十郎の演奏を聴いたとき、その音色の豊かさと表現力に圧倒されました。特に、三味線の音色はまるで生きているかのようで、一つ一つの音に感情が込められているように感じました。それ以来、私は彼の演奏の虜になり、長唄の世界に深くハマっていきました。

「手習子」は、子供たちが文字の稽古をする様子を描いた可愛らしい曲です。七代目芳村伊十郎の演奏は、子供たちの無邪気な様子を生き生きと表現しており、聴いていると自然と笑顔がこぼれます。

「大原女」は、京都の大原に住む女性たちが、薪を売りに行く様子を描いた曲です。七代目芳村伊十郎の演奏は、大原女たちの力強さとしなやかさを表現しており、聴いていると彼女たちの姿が目に浮かぶようです。

「越後獅子」は、越後（現在の新潟県）の子供たちが、獅子舞をしながら旅をする様子を描いた曲です。七代目芳村伊十郎の演奏は、子供たちの元気な様子と、旅の寂しさを表現しており、聴いていると心が揺さぶられます。

長唄のCDは数多くありますが、七代目芳村伊十郎の演奏は、その中でも特に評価が高いです。例えば、他の演奏家による「越後獅子」を聴いてみたところ、技術的には遜色ないものの、七代目芳村伊十郎のような情感が伝わってきませんでした。これは、彼が長年培ってきた経験と、長唄に対する深い愛情の表れだと思います。

また、同じコロムビアミュージックエンタテインメントから発売されている他の長唄全集と比較しても、七代目芳村伊十郎の全集は、選曲のセンスや演奏の完成度において、群を抜いていると感じます。

七代目芳村伊十郎の「長唄全集(5)手習子/大原女/越後獅子」は、長唄の世界への入り口として最適な一枚です。彼の至芸に触れれば、長唄の持つ美しさや奥深さにきっと魅了されることでしょう。ぜひ、この機会に聴いてみてください。