Xbox360 アイドルマスター(通常版)レビュー:伝説はここから始まった
2007年に発売されたXbox360用ソフト「アイドルマスター(通常版)」。アーケードゲームとして人気を博した「アイドルマスター」の家庭用ゲーム機移植版であり、その後のシリーズ展開の原点となった作品です。
今回は、アイドルマスター黎明期からプロデュースを続けている筆者が、当時の思い出を振り返りながら、本作の魅力と苦悩を語ります。
ストーリー:新人プロデューサーとして、アイドルを育成せよ!
プレイヤーは芸能事務所「765プロダクション」に所属する新人プロデューサーとなり、所属アイドル候補生の中から一人を選び、トップアイドルを目指して育成していきます。
レッスンやオーディション、営業活動などを通して、アイドルの能力を高め、ファンを獲得していくのが基本的な流れです。
ゲームシステム:育成シミュレーションとリズムゲームの融合
本作のゲームシステムは、育成シミュレーションとリズムゲームを組み合わせたものです。
- 育成パート: レッスンでは、ボーカル、ダンス、ビジュアルといったアイドルの能力を向上させることができます。オーディションでは、育成した能力を試す場となり、合格することでファンを獲得できます。営業活動では、テレビやラジオなどの仕事を受け、アイドルをアピールすることができます。
- リズムゲームパート: オーディションやライブでは、楽曲に合わせてタイミングよくボタンを押すリズムゲームが発生します。成功させることで、観客を魅了し、高い評価を得ることができます。
アイドル候補生:個性豊かな9人の少女たち
本作に登場するアイドル候補生は、以下の9人です。
アイドル名 | 特徴 |
---|---|
天海春香 | 明るく元気なムードメーカー。ドジっ子な一面も。 |
星井美希 | 天才肌だが、マイペースな女の子。 |
如月千早 | クールで大人びた雰囲気を持つ。歌唱力は抜群。 |
萩原雪歩 | 内気で引っ込み思案な性格。鳥と紅茶をこよなく愛する。 |
高槻やよい | 家族思いで明るい頑張り屋。 |
秋月律子 | クールで知的な努力家。元々はアイドルではなく、事務員志望だった。 |
三浦あずさ | おっとりとした癒し系。方向音痴なのが玉に瑕。 |
水瀬伊織 | わがままでお嬢様気質だが、根は優しい。 |
菊地真 | ボーイッシュで運動神経抜群。女性ファンが多い。 |
それぞれ個性的なキャラクター性を持っており、誰をプロデュースするかで、ゲームの展開やエンディングが大きく変化します。
実体験レビュー:プロデューサーとしての苦悩と達成感
発売当時、私はまだ学生でしたが、アイドルマスターの世界観にどっぷりとハマってしまいました。個性豊かなアイドルたちを育成し、トップアイドルへと導く過程は、まさにプロデューサー体験そのものでした。
しかし、本作の難易度は決して低くありません。特に、オーディションはシビアで、パラメータが低い状態ではなかなか合格できません。何度も挑戦し、試行錯誤を繰り返す必要がありました。
また、アイドルとのコミュニケーションも重要です。レッスンや営業活動を通して、彼女たちの信頼を得ることが、成功へのカギとなります。
苦労の末、担当アイドルがトップアイドルになった時の達成感は、言葉では言い表せないほどでした。まるで自分の娘が成長していくのを見守るような、そんな感覚に近いかもしれません。
他のアイドルゲームとの違い:リアリティと育成の奥深さ
当時、他のアイドルゲームと比較して、アイドルマスターはリアリティと育成の奥深さが際立っていました。
例えば、コナミの「ときめきメモリアル」シリーズは恋愛シミュレーション要素が強いですが、アイドルマスターはプロデューサーとしてアイドルを育成することに重点が置かれています。
また、セガの「ドリームクラブ」シリーズは、キャバクラを舞台としたゲームであり、アイドルマスターとは全く異なるジャンルです。
アイドルマスターは、アイドル業界の厳しさや、アイドルとプロデューサーの関係性をリアルに描いている点が、他のゲームとの大きな違いと言えるでしょう。
デメリット:ロード時間の長さと、グラフィックの粗さ
本作のデメリットとしては、ロード時間の長さと、グラフィックの粗さが挙げられます。Xbox360初期のゲームということもあり、現在のゲームと比較すると、どうしても見劣りしてしまいます。
また、アイドル候補生が9人と少ないため、やり込み要素に欠けると感じる人もいるかもしれません。
まとめ:アイドルマスターの原点を体験せよ!
Xbox360 アイドルマスター(通常版)は、グラフィックやロード時間に難があるものの、アイドルマスターの原点として、今でも十分に楽しめる作品です。
個性豊かなアイドルたちを育成し、トップアイドルを目指すプロデューサー体験は、唯一無二の魅力があります。
アイドルマスターシリーズのファンはもちろん、育成シミュレーションゲームが好きな人にもおすすめです。
ぜひ、本作をプレイして、アイドルマスターの歴史に触れてみてください。