『9デイズ』は本当に凡作?アンソニー・ホプキンス主演、賛否両論の異色スパイ映画を徹底レビュー
アンソニー・ホプキンスとクリス・ロックという異色の組み合わせが話題を呼んだ映画『9デイズ』。公開当時から賛否両論が巻き起こり、今でもその評価は分かれています。「本当に面白いの?」「見る価値ある?」そんな疑問をお持ちの方に向けて、実際に鑑賞した筆者が徹底レビューします。
あらすじ
CIAのベテランエージェント、ゲイロード・オークス(アンソニー・ホプキンス)は、ある作戦中に相棒のジェイク・ヘイズ(クリス・ロック)を失ってしまいます。しかし、ジェイクは実は生きており、オークスは彼を使って最後の任務を遂行しようとします。しかし、ジェイクはオークスのある秘密を知ってしまい…。
賛否両論の理由:異色コンビと意外な展開
この映画の評価が分かれる最大の理由は、やはりアンソニー・ホプキンスとクリス・ロックという組み合わせでしょう。重厚な演技派俳優ホプキンスと、コメディアンとして知られるロック。一見ミスマッチにも思える二人が、予想外の化学反応を起こしています。
しかし、その異質さが、一部の観客には受け入れられなかったようです。「クリス・ロックの演技が浮いている」「シリアスな展開にコメディ要素が邪魔」といった意見も見られます。
また、ストーリー展開も賛否が分かれるポイントです。スパイ映画としてのハラハラドキドキ感だけでなく、人間ドラマとしての側面も強く、予想外の展開が連続します。「サスペンスとして物足りない」「展開が強引」と感じる人もいるようです。
実際に見て感じたこと:予想を裏切る人間ドラマ
実際に『9デイズ』を見て、私が最も印象に残ったのは、予想を裏切る人間ドラマでした。確かに、スパイ映画としての派手なアクションやスリルは控えめかもしれません。しかし、オークスとジェイクの心の葛藤や、二人の間に生まれる絆が、深く心に響きました。
特に、アンソニー・ホプキンスの演技は圧巻です。冷酷非情なエージェントの仮面の下に隠された、孤独や後悔を見事に表現しています。クリス・ロックも、シリアスな演技を見事にこなしており、彼の新境地を開拓した作品と言えるでしょう。
競合作品との比較:『トレーニング デイ』との違い
刑事ドラマとしてよく比較される作品に、『トレーニング デイ』(2001年公開、ワーナー・ブラザース)があります。デンゼル・ワシントン演じるベテラン刑事と、イーサン・ホーク演じる新人刑事の物語で、こちらも師弟関係と裏切りが描かれています。
『トレーニング デイ』は、よりハードボイルドで、アクションシーンも満載です。一方、『9デイズ』は、アクションよりも心理描写に重点が置かれており、より内面的なドラマが展開されます。どちらも面白い作品ですが、好みが分かれるでしょう。
メリット・デメリット
メリット
- アンソニー・ホプキンスとクリス・ロックの異色コンビ
- 予想を裏切る人間ドラマ
- アンソニー・ホプキンスの圧巻の演技
- クリス・ロックの新境地
デメリット
- スパイ映画としての派手なアクションは控えめ
- ストーリー展開が強引に感じる人もいる
- クリス・ロックの演技が浮いていると感じる人もいる
こんな人におすすめ
- アンソニー・ホプキンスのファン
- クリス・ロックの新しい一面を見たい人
- スパイ映画に人間ドラマを求める人
- 予想外の展開を楽しみたい人
まとめ:食わず嫌いはもったいない!
『9デイズ』は、確かに賛否両論ある作品です。しかし、食わず嫌いはもったいない!先入観なしに見てみれば、意外な感動に出会えるかもしれません。アンソニー・ホプキンスとクリス・ロックの演技、そして予想を裏切るストーリー展開を、ぜひ体験してみてください。