地獄の沙汰もカネ次第？『ゴーヘルゴーつきおとしてこ初回版』で味わう、禁断のRPG体験

「地獄」と聞けば、罪を償う場所、あるいは悪魔との過酷な戦いを想像するでしょう。しかし、今回ご紹介する『ゴーヘルゴーつきおとしてこ初回版』は、そんな固定観念を根底から覆す、まさに異色のRPGです。

「地獄送りが収入源！儲けて戦う“つきおとしてく”RPG！」

このキャッチフレーズを見た瞬間から、私のゲーマー魂は震え上がりました。地獄で「稼ぐ」という発想、そしてそのシステムがどうゲームに落とし込まれているのか。発売日を心待ちにし、実際にプレイしてみて、その独創的な世界観と奥深い戦略性にすっかり魅了されてしまいました。

まずは、この唯一無二の体験をあなたも。

ゴーヘルゴーつきおとしてこ初回版

Entergram

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『ゴーヘルゴーつきおとしてこ』ってどんなゲーム？

本作は、Entergramから発売されたPC向けRPGです。最大の特徴は、一般的なRPGのように世界を救うのではなく、地獄に人々を「つきおとして」報酬を得るという、倫理観を揺さぶるシステムにあります。まさに「地獄の沙汰もカネしかない」という言葉を体現したような世界観。

ユニークな収入源: 罪人を地獄に送ることで得られる報酬が、プレイヤーの主な収入源となります。
カネが全て: 装備の強化、スキルの習得、ストーリーの進行に至るまで、全てにおいてカネが重要な役割を果たします。
戦略的な戦闘: 単純な力押しでは勝てない敵も多く、キャラクターの特性やスキルの組み合わせ、そして「カネをどう使うか」が問われる戦略性の高いバトルが楽しめます。
ダークな世界観: コミカルながらもどこか背徳感を伴う、独特の地獄の描写がプレイヤーを引き込みます。

実際にプレイしてみて感じたこと

私がこのゲームに没頭したのは、その「つきおとし」システムがもたらす深いジレンマと戦略性です。初めて罪人を地獄送りにした時の、なんとも言えない罪悪感と同時に、得られた報酬でキャラクターが強化される快感は、他のRPGでは味わえません。

斬新なシステム「つきおとし」と経済戦略

このゲームの根幹をなす「つきおとし」は、単なるミニゲームではありません。誰を、いつ、どうやって地獄に送るかによって得られる報酬が異なり、これがゲーム全体の経済に大きく影響します。私は序盤、とにかく稼ぐことに夢中になりましたが、次第に「この人をつきおとすのは本当に正しいのか？」という葛藤が芽生え、ゲーム内の倫理観と自分の倫理観を天秤にかけるような感覚に陥りました。この葛藤こそが、本作の真骨頂だと感じました。限られた資金でどこまで強くなるか、どのスキルを優先するかといった、経営シミュレーションのような面白さもあります。

RPGとしての深みとキャラクター

独特な世界観だけでなく、RPGとしての完成度も高いです。仲間となるキャラクターたちは、それぞれ個性的な背景とスキルを持っており、彼らとの協力なしに地獄でのし上がることはできません。ストーリーは、コミカルな中に人間の欲深さや業を描いており、一見するとシンプルな「稼ぎ」のゲームに見えて、その裏には深い人間ドラマが隠されています。特に印象的だったのは、あるキャラクターの過去に触れたエピソード。地獄という舞台だからこそ映える、人間らしい感情の機微に心を揺さぶられました。

メリット・デメリット

メリット	デメリット
唯一無二のゲームシステムで飽きさせない	ダークな世界観や倫理観が合わない人もいる可能性
高い戦略性とやり込み要素で長く遊べる	経済マネジメントが苦手な人には少しハードルが高いかも
コミカルながらも奥深いストーリーとキャラ	グラフィックは超美麗というわけではない（個人的には気にならない）

競合ゲームとの比較

「地獄」や「悪魔」をテーマにしたRPGは数多く存在します。例えば、アトラスが手がける『真・女神転生』シリーズは、悪魔を仲魔にして戦う世紀末的な世界観が魅力です。また、ブリザード・エンターテイメントの『ディアブロ』シリーズは、ダークファンタジーの世界で悪魔をハクスラする爽快感が特徴的です。

しかし、『ゴーヘルゴーつきおとしてこ初回版』は、これらとは一線を画します。前述のシリーズが「悪魔との戦い」や「世界の命運」を主軸に置くのに対し、本作は「地獄送りが収入源」という、カネを介した直接的な倫理観の問いかけと、その経済を回していく戦略性こそが核となっています。悪魔を倒すこと自体が目的ではなく、その過程でいかに「稼ぎ」、地獄で成り上がっていくかという点が、本作ならではの独自性であり、他の追随を許さない魅力だと断言できます。