『ゲームの企画書(2)』レビュー:VRゲーム開発者が「体験」の核心に迫る!~没入感の先にある感動を求めて~
VRゲーム開発者なら必読! 電ファミニコゲーマー編集部編『ゲームの企画書(2) 小説にも映画にも不可能な体験 (角川新書)』は、VRゲームの可能性を深く掘り下げた一冊です。
VRゲームにおける「体験」とは何か?
本書は、単なるゲームの企画書に留まらず、「体験」というキーワードを軸に、VRゲームが持つ独自の魅力を様々な角度から考察しています。
従来のゲームでは味わえなかった没入感、インタラクション、そして感情の揺さぶり… VRゲームならではの体験をどのように設計し、プレイヤーに届けるべきか、具体的な事例を交えながら解説されています。
本書の構成
本書は大きく分けて以下の構成となっています。
特に、VRゲームクリエイターへのインタビューは非常に興味深く、開発現場の生の声を聞くことができます。
実体験に基づいたレビュー
私自身、VRゲームの開発に携わっており、本書の内容は非常に参考になりました。
例えば、VR酔いの問題。 これはVRゲーム開発における永遠の課題と言えますが、本書では具体的な対策方法がいくつか紹介されています。
- 視野角の調整
- 移動速度の制限
- 視覚的な手掛かりの追加
これらの対策は、実際に開発中のゲームに適用してみたところ、VR酔いを大幅に軽減することができました。
競合製品との比較
VRゲーム開発に関する書籍は他にもありますが、本書の特筆すべき点は、「体験」に焦点を当てている点です。
例えば、UnityやUnreal Engineの公式ドキュメントは、技術的な情報に特化しており、VRゲームならではの体験設計についてはほとんど触れられていません。 また、VRゲーム開発の入門書は、基本的な操作方法やプログラミングについて解説しているものが多く、より高度な内容を求める読者には物足りないかもしれません。
本書は、これらの書籍とは異なり、VRゲーム開発における哲学や思想にまで踏み込んでおり、より深くVRゲームについて理解したい読者にとって最適な一冊と言えるでしょう。
メリット・デメリット
メリット
デメリット
- VRゲーム開発の入門書ではないため、ある程度の知識が必要
- 技術的な情報については、他の書籍を参照する必要がある
まとめ
『ゲームの企画書(2) 小説にも映画にも不可能な体験 (角川新書)』は、VRゲーム開発者にとって、刺激と示唆に富んだ一冊です。 VRゲームの可能性を追求し、より良い体験をプレイヤーに届けたいと考えている方は、ぜひ手に取ってみてください。
VRゲーム開発の現場で役立つ知見が満載で、読後の開発にきっと良い影響を与えてくれるでしょう。