映画『ジャッカルの日』DVDレビュー:国家を欺く暗殺者の鮮やかな手口
フレッド・ジンネマン監督による1973年の傑作サスペンス映画『ジャッカルの日』。プロの暗殺者「ジャッカル」とフランス国家の息詰まる攻防を描いた作品です。今回は、そのDVDを実際に鑑賞した感想をレビューします。
あらすじ
シャルル・ド・ゴール大統領暗殺を企てる過激派組織は、イギリス人暗殺者「ジャッカル」を雇います。綿密な計画と偽装工作で、国家権力の手を逃れながら暗殺を実行しようとするジャッカル。一方、フランス警察はあらゆる手段を講じて阻止しようとします。果たして、ジャッカルは暗殺を成功させることができるのか?
DVDの魅力
DVDで鑑賞する『ジャッカルの日』には、以下の魅力があります。
- 高画質・高音質: DVDならではのクリアな映像と音声で、作品の臨場感を存分に味わえます。
- 特典映像: メイキング映像やインタビューなど、作品をより深く知ることができる特典映像が収録されている場合があります(※DVDの種類によります)。
- 手軽さ: 自宅で好きな時に鑑賞できる手軽さが魅力です。
作品の見どころ
エドワード・フォックスの冷酷な演技
主人公ジャッカルを演じるエドワード・フォックスの演技が圧巻です。感情をほとんど表に出さず、冷徹に任務を遂行する姿は、観る者を震え上がらせます。
緻密なストーリー展開
ジャッカルの計画、警察の捜査、それぞれの動きが同時進行で描かれ、緊張感を持続させます。息もつかせぬ展開に、最後まで目が離せません。
1970年代のヨーロッパの風景
当時のパリやロンドンの街並みがリアルに再現されています。時代を感じさせるファッションや車など、細部にまでこだわった演出も魅力です。
競合作品との比較
『ジャッカルの日』は、暗殺者を題材にした作品として、ロバート・レッドフォード主演の『コンドル』(1975年)と比較されることがあります。『コンドル』はCIAを舞台にした陰謀劇ですが、『ジャッカルの日』は、より個人的な動機で動く暗殺者と国家権力の対決を描いている点が異なります。また、現代的な暗殺者を描いた作品としては、映画『ジョン・ウィック』シリーズがありますが、こちらはアクション要素が強く、『ジャッカルの日』のような緻密な心理描写は控えめです。
感想
初めて『ジャッカルの日』を観たのは、中学生の頃でした。それまでアクション映画が好きだった私にとって、この映画は衝撃的でした。派手なアクションシーンはほとんどありませんが、ジャッカルの知的な戦略と、それを阻止しようとする警察の執念が、手に汗握るサスペンスを生み出しています。DVDで改めて観ましたが、その面白さは色褪せていませんでした。特に、ジャッカルが偽造パスポートを手に入れるシーンや、警察が捜査網を狭めていくシーンは、何度観てもハラハラします。
メリット・デメリット
メリット
- 手に汗握るサスペンス
- エドワード・フォックスの演技
- 緻密なストーリー展開
デメリット
- 派手なアクションシーンは少ない
- 古い作品なので、映像が少し粗い部分もある
こんな人におすすめ
- サスペンス映画が好き
- 頭脳戦が好き
- 70年代の映画が好き
まとめ
『ジャッカルの日』は、公開から50年以上経った今でも、色褪せない傑作サスペンス映画です。DVDで手軽に鑑賞できるので、ぜひ一度ご覧ください。息を呑む緊迫感と、プロの暗殺者の鮮やかな手口に、きっと魅了されるはずです。