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笑いと涙で綴る戦争の悲喜劇!映画『拝啓天皇陛下様』DVDレビュー:渥美清の名演が今、胸に響く

笑いと涙で綴る戦争の悲喜劇!映画『拝啓天皇陛下様』DVDレビュー:渥美清の名演が今、胸に響く

戦後、庶民の視点から戦争を捉えた野村芳太郎監督の傑作『拝啓天皇陛下様』。渥美清藤山寛美ら豪華キャストが織りなす、笑いと涙、そしてほろ苦さが入り混じる人間ドラマは、今見ても色褪せない感動を与えてくれます。DVDでじっくり鑑賞したので、魅力を余すところなくご紹介します。

あらすじ

舞台は戦時中の大阪。主人公の富田徳太郎(渥美清)は、小心者でお調子者。兵隊検査で「チ〇ポが短い」という理由で落第したことを笑い話にするような男です。しかし、時代は彼を許しません。再検査を受け、ついに兵隊として戦地に送られることに。そこで徳太郎は、戦争の不条理さ、人間の醜さ、そして優しさに触れていくのです。

DVDで見る『拝啓天皇陛下様』の魅力

1. 渥美清の演技

本作の見どころは、何と言っても渥美清さんの演技です。普段は陽気でお気楽な徳太郎が、戦争という極限状態に置かれることで見せる葛藤や変化を、見事に演じきっています。特に、ラストシーンの表情は圧巻で、観る者の心を強く揺さぶります。

2. 豪華キャスト

藤山寛美さん、長門裕之さん、中村メイ子さんなど、昭和を代表する名優たちが脇を固めています。それぞれのキャラクターが生き生きと描かれており、物語に深みを与えています。

3. 野村芳太郎監督の演出

野村芳太郎監督は、ユーモアを交えながらも、戦争の残酷さ、人間の愚かさを容赦なく描き出しています。特に、戦場のシーンは、凄惨でありながらも、どこか滑稽で、観る者に複雑な感情を抱かせます。

他の戦争映画との違い

『拝啓天皇陛下様』は、他の戦争映画と比べて、主人公が英雄ではない点が大きく異なります。徳太郎は、ごく普通の庶民であり、戦争に疑問を持ちながらも、時代の流れに逆らえずに戦地に赴きます。彼の視点を通して描かれる戦争は、より身近で、よりリアルに感じられます。

例えば、同じく戦争をテーマにした映画『永遠の0』は、主人公が優秀なパイロットであり、勇敢に戦う姿が描かれています。しかし、『拝啓天皇陛下様』の徳太郎は、臆病で、逃げ出したくなる気持ちを抱えながらも、必死に生きようとします。この点が、本作の大きな魅力と言えるでしょう。

DVD情報

メリット・デメリット

メリット

  • 渥美清さんの名演を堪能できる
  • 笑いと涙、感動が詰まっている
  • 戦争の不条理さを考えさせられる
  • 豪華キャストの演技が素晴らしい

デメリット

  • 一部、残酷なシーンが含まれる
  • 古い作品なので、画質はそれなり

こんな人におすすめ

  • 渥美清さんのファン
  • 昭和の映画が好きな人
  • 戦争について考えたい人
  • 感動できる映画を探している人

まとめ

『拝啓天皇陛下様』は、笑いと涙、そして戦争の悲惨さを描いた、心に残る名作です。渥美清さんの演技、豪華キャスト、野村芳太郎監督の演出、全てが見事に調和し、観る者に深い感動を与えます。ぜひDVDで、この名作に触れてみてください。