映画『LUCY/ルーシー』DVDレビュー：人類の可能性を極限まで描くSFアクション

リュック・ベッソン監督がスカーレット・ヨハンソンを主演に迎え、人間の脳の潜在能力をテーマにしたSFアクション映画『LUCY/ルーシー』。脳科学を題材にした斬新なストーリーと、スピーディーな展開、そしてスカーレット・ヨハンソンの圧倒的な存在感が魅力です。今回は、DVDでじっくりと鑑賞した感想をレビューします。

LUCY/ルーシー [DVD]

スカーレット・ヨハンソン

Amazon

あらすじ

平凡な女子大生ルーシー（スカーレット・ヨハンソン）は、ある日、運び屋の仕事に巻き込まれ、体内に特殊な薬物を埋め込まれてしまいます。しかし、その薬物の影響で彼女の脳機能は覚醒し始め、徐々に人間離れした能力を手に入れていくことに。脳科学者ノーマン博士（モーガン・フリーマン）の協力を得ながら、ルーシーは自身の変化と向き合い、人類の未来に関わる重要な鍵を握ることになります。

ストーリー展開：加速する脳覚醒とアクション

物語は、ルーシーの脳機能が覚醒していく過程を、パーセンテージで視覚的に表現しながら進行します。10%…20%…と脳機能が向上するにつれて、彼女はテレキネシス、テレパシー、時間の操作など、超能力を発揮し始めます。その能力を使って悪と戦うアクションシーンは、スタイリッシュで迫力満点です。特に、カーチェイスシーンや、病院での戦闘シーンは、手に汗握る展開で目が離せません。

キャスト：スカーレット・ヨハンソンの圧巻の演技

スカーレット・ヨハンソンの演技は、本作の大きな見どころの一つです。最初は戸惑い、恐怖を感じる普通の女性を演じながら、徐々に冷静沈着で超越的な存在へと変貌していく様を、見事に演じきっています。特に、感情を失っていく過程の繊細な表現は、観る者の心を揺さぶります。モーガン・フリーマン演じるノーマン博士の存在も、物語に深みを与えています。彼の落ち着いた語り口と、脳科学に関する専門的な知識が、ルーシーの変化をより説得力のあるものにしています。

映像と音楽：スタイリッシュな映像美

リュック・ベッソン監督らしい、スタイリッシュな映像美も本作の魅力です。特に、ルーシーの脳内で起こっている変化を、抽象的な映像で表現するシーンは、非常に印象的です。また、音楽も映像とマッチしており、緊迫感や高揚感を高める効果を発揮しています。

他のSF映画との比較

脳科学をテーマにしたSF映画としては、『リミットレス』(2011年公開、ブラッドリー・クーパー主演)も挙げられます。この作品も、脳の潜在能力を活性化させる薬が登場しますが、『LUCY/ルーシー』は、より哲学的なテーマに踏み込んでいる点が異なります。『リミットレス』は、薬によって成功を手に入れる男の物語ですが、『LUCY/ルーシー』は、人類の進化や、存在の意味について深く考えさせられる作品です。

DVDの魅力：何度でも楽しめる

DVDで鑑賞することで、好きなシーンを繰り返し見たり、字幕をじっくり読んだりすることができます。特に、本作は、映像や音楽、セリフなど、細部にまでこだわりが詰まっているため、繰り返し観ることで、新たな発見があるかもしれません。

メリット・デメリット

メリット	デメリット
スカーレット・ヨハンソンの演技が素晴らしい	脳科学的な設定に、やや強引な部分があるかもしれない
スタイリッシュな映像美	好みが分かれるかもしれない
ストーリー展開がスピーディーで飽きさせない	哲学的なテーマが苦手な人には、少し難解かもしれない