推しガジェログ

買ってよかったガジェットなど

あの頃の感動は本当に蘇る?『プレイステーション クラシック』を深掘りレビュー!

1994年、日本のゲームシーンに革命をもたらした一台のゲーム機がありました。そう、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現:ソニー・インタラクティブエンタテインメント)から発売された初代プレイステーションです。当時、CGの進化と自由なゲーム表現に胸を躍らせた方も多いのではないでしょうか。

あれから20年以上が経過し、あの懐かしき名機が手のひらサイズになって蘇りました。それが今回ご紹介する『プレイステーション クラシック』です。果たして、この小さな筐体は、私たちの心に眠るあの頃の感動を本当に呼び覚ましてくれるのでしょうか?私が実際に購入し、じっくりと遊び倒した感想をお届けします。

プレイステーション クラシックを手にしてみて

まず、箱から取り出した瞬間の第一印象は「ちっちゃ!そして、再現度たっか!」でした。オリジナルのプレイステーションをそのままミニチュアにしたようなデザインは、当時の記憶が鮮明に蘇るほど精巧に作られています。特に、コントローラーは初代PSのものを忠実に再現しており、あの独特のグリップ感やボタンの配置がたまらなく懐かしい気持ちにさせてくれます。

本体サイズはオリジナルの約45%というコンパクトさ。重量も軽く、どこにでも気軽に持ち運べそうな印象です。テレビとの接続はHDMIケーブル一本で済むので、現代のテレビ環境でも手軽に遊べるのは大きな進化だと感じました。また、USB給電式なので、ACアダプターが別途必要になる点だけは注意が必要です。私は手持ちのスマホ用ACアダプターを使いましたが、購入を検討している方は事前に用意しておくとスムーズに始められますよ。

内蔵タイトル20選!夢のラインナップか?

本機に内蔵されているのは、初代プレイステーションを代表する20タイトル。ラインナップを見た時、正直に言うと「おお!」となるタイトルと「なぜこのチョイス?」と感じるタイトルが混在していました。

個人的に嬉しかったのは、やはり『ファイナルファンタジーVII』や『鉄拳3』といった、当時熱中した3Dゲームの金字塔たち。特に『FFVII』は、ディスクを入れ替える手間もなく、シームレスにあの壮大な物語を追体験できるのは感動的でした。また、『R4 -RIDGE RACER TYPE 4-』や『ワイルドアームズ』など、今プレイしても色褪せない名作が揃っているのは非常に魅力的です。

一方で、『XI(サイ)』や『JumpingFlash!』など、当時はそこまでメジャーではなかったであろうタイトルも含まれており、これは「初代プレイステーションというハードの歴史」を俯瞰するような選定なのかな、と個人的には解釈しています。もう少し有名どころのRPGやアクションゲームが入っていれば、より多くの層に響いたのでは?とも思いますが、これはこれで『プレイステーション クラシック』ならではの個性と受け止めることもできますね。あくまで主観ですが、以下の表に個人的な評価をまとめてみました。

カテゴリ タイトル例 私の評価 理由
RPG ファイナルファンタジーVII ★★★★★ 何度でも遊びたい不朽の名作。感動が蘇る。
格闘 鉄拳3 ★★★★☆ 対戦が熱い。今遊んでも操作感が楽しい。
レース R4 -RIDGE RACER TYPE 4- ★★★★☆ BGMとグラフィックが洗練されている。
その他 XI(サイ) ★★☆☆☆ 独特の世界観だが、好みが分かれるかも。

あくまで個人の感想ですが、この中から当時の自分のお気に入りを見つけ出すのも楽しい時間でした。

実際のプレイ体験:メリットとデメリット

実際に『プレイステーション クラシック』で遊んでみて感じたのは、やはりその「手軽さ」と「再現度」です。HDMIでテレビに繋ぐだけで、すぐにあの頃のゲームが楽しめるのは、忙しい現代人にとって大きなメリットだと感じました。また、2つのコントローラーが同梱されているため、友達や家族とすぐに協力プレイや対戦ができるのも嬉しいポイントです。

メリット: * 究極の手軽さ: ケーブル1本で繋ぎ、内蔵ゲームをすぐに楽しめる。 * コンパクト設計: 場所を取らず、どこにでも持ち運びやすい。 * 忠実な再現度: 本体デザインもコントローラーも当時を思い出すクオリティ。 * HDMI出力: 現代のテレビでも高画質でゲームをプレイ可能。 * 便利な機能: どこでもセーブ機能やリセットボタンでのホーム画面復帰など、現代的な利便性が追加されている。

デメリット: * ACアダプターは別売り: 箱を開けてすぐに遊べないのは少し残念。購入時に別途用意する手間がある。 * 一部ゲームのフレームレート: 当時のハードの限界もありますが、個人的には一部のゲームで動作がもっさり感じる場面もありました。特に『鉄拳3』など動きの速いゲームでは、オリジナルのPSやエミュレーターと比較すると、ほんのわずかな違いですが、気になる人もいるかもしれません。 * 画面のアスペクト比: 当時のブラウン管テレビで遊んだ感覚とは異なり、現代のワイドテレビで表示すると、アスペクト比が合わないと感じる場合もあります(設定で変更可能ですが、好みが分かれる部分です)。

総じて、手軽に懐かしさを味わうには十分すぎる体験を提供してくれますが、コアなゲーマーの中には細かい点で違和感を覚える人もいるかもしれません。

競合製品との比較:ミニ系ゲーム機の中でどう選ぶ?

近年、各メーカーからレトロゲーム機のミニ復刻版が多数発売されており、『プレイステーション クラシック』もその一つです。例えば、任天堂からは『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』や『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』が、セガからは『メガドライブミニ』がリリースされていますね。

これらの製品と『プレイステーション クラシック』を比較する上で、最も大きな違いは「内蔵されているゲームのジャンルと表現方法」にあると私は感じています。任天堂のミニシリーズは、主に2Dドット絵の横スクロールアクションやRPGが中心で、その完成度は今も色褪せません。セガメガドライブミニも同様に2Dアクションが中心で、アーケード色の強いラインナップが特徴です。

一方、『プレイステーション クラシック』は、3Dポリゴンゲームの黎明期を支えたハードであるため、内蔵タイトルも『ファイナルファンタジーVII』や『鉄拳3』など、3D表現を全面に押し出したゲームが多く含まれています。これは、当時のPSが提供した「新しいゲーム体験」をそのままミニサイズで再現しようというソニー・インタラクティブエンタテインメントのこだわりだと感じました。当時の3Dゲームの荒削りさ、そしてそれゆえの表現の面白さを楽しめるのは、PSクラシックならではの強みと言えるでしょう。

あなたがどの時代の、どのようなグラフィックのゲームに思い入れがあるかで、最適なミニゲーム機は変わってくるはずです。純粋に「初代プレイステーションの体験」を求めているのであれば、PSクラシックは間違いなくその期待に応えてくれるでしょう。

こんな人にオススメ!購入を迷っているあなたへ

私が『プレイステーション クラシック』をおすすめしたいのは、以下のような方々です。

  • 初代プレイステーションで青春時代を過ごした人: あの頃の興奮と感動を手軽に再体験できます。
  • レトロゲームに興味があるけれど、当時の実機は持っていない人: HDMI接続で現代のテレビで手軽に遊べるため、入門機としても最適です。
  • インテリアとしても楽しみたい人: その精巧なミニチュアデザインは、部屋に飾るだけでも満足感があります。
  • 友人や家族と気軽にゲームを楽しみたい人: コントローラーが2つ同梱されているので、すぐに二人プレイが可能です。

逆に、最新のグラフィックや高フレームレートに慣れている方や、内蔵タイトルに全く思い入れがない方にとっては、少し物足りなく感じる部分があるかもしれません。しかし、純粋に「あの頃のソニーの挑戦」や「ゲームの進化の歴史」を感じたい人には、間違いなく価値のある一台だと断言できます。

まとめ:プレイステーション クラシックは「あの頃」を蘇らせるのか?

プレイステーション クラシック』は、単なる復刻版ではありませんでした。それは、1994年に私たちが感じた、ゲームの未来への期待感と、新しい表現への挑戦が詰まったタイムカプセルだと感じました。一部の動作速度やラインナップに個人的な意見はありますが、それを補って余りある「あの頃の感動」が、この小さな筐体には確かに息づいています。当時のゲームをプレイしたことがない世代の方々にも、ぜひこの歴史的なハードの魅力を体験してみてほしいです。

大人になった今だからこそ、あのポリゴンの粗さや、当時のゲームが持つ独特の魅力に気づかされることもあるでしょう。忙しい日々の中で、ふと昔を思い出し、童心に帰ってゲームを楽しむ。そんな贅沢な時間を、この『プレイステーション クラシック』は提供してくれるはずです。あなたのリビングに、あの「ピポッ」という起動音を響かせてみませんか?