『キャッチ22』DVDレビュー:不条理な戦争コメディの傑作は、今見ても笑えるのか?
ジョゼフ・ヘラーの同名小説を映画化した、マイク・ニコルズ監督の『キャッチ22』。第二次世界大戦を舞台に、狂気と不条理に満ちた軍隊生活を描いたブラックコメディです。公開から50年以上経った今、DVDで鑑賞して、その魅力を再発見しました。
あらすじ
物語の舞台は、第二次世界大戦中のイタリア。アメリカ陸軍航空隊の爆撃手ヨッサリアンは、出撃回数を増やされる一方の状況に嫌気がさし、何とかして帰国しようと画策します。しかし、軍隊には「精神的に異常をきたした者は、自ら志願して任務から外れることができる。しかし、任務から外れることを志願するという行為は、精神異常ではないことの証明になる」という、矛盾した規則「キャッチ22」が存在し、ヨッサリアンは翻弄されていく…
DVD版の魅力
高画質・高音質で蘇る名作
DVD化によって、映像と音声が鮮明になり、映画館で観た時の感動が蘇ります。特に、爆撃シーンの迫力は必見。
日本語吹替版も収録
アラン・アーキンをはじめとする豪華キャストの演技を、日本語吹替版でも楽しめます。字幕なしで気軽に観たい方にもおすすめです。
実際に観て感じたこと
不条理な世界観に引き込まれる
「キャッチ22」という規則に代表される、軍隊の不条理さ、人間の狂気が、コミカルに、そしてシニカルに描かれており、観る者を強烈に引き込みます。現代社会にも通じるテーマが、普遍的な魅力を放っています。
個性的なキャラクターたち
ヨッサリアンを始め、個性的なキャラクターたちが織りなす人間ドラマも見どころの一つ。彼らの言動に、笑い、そして考えさせられる場面が多々あります。
他の戦争映画との違い
『プライベート・ライアン』や『シン・レッド・ライン』のような、リアルな戦争描写とは異なり、本作はあくまでブラックコメディ。戦争の悲惨さを直接的に描くのではなく、不条理さや狂気を通して、戦争の愚かさを訴えかけています。スタンリー・キューブリック監督の『博士の異常な愛情』に近い作風と言えるかもしれません。
メリット・デメリット
メリット
- 不条理な世界観に引き込まれる
- 個性的なキャラクターたちが魅力的
- 高画質・高音質で名作を楽しめる
デメリット
- 人によっては、ブラックユーモアが受け入れられない場合がある
- ストーリーが複雑で、理解しにくい部分がある
こんな人におすすめ
- ブラックコメディが好きな人
- 戦争映画に新しい視点を求めている人
- ジョゼフ・ヘラーの原作小説が好きな人
まとめ
『キャッチ22』は、不条理な世界観、個性的なキャラクター、そして普遍的なテーマを持った、傑作ブラックコメディです。DVDで、その魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。Amazonで購入できます。