スティーリー・ダン『彩(エイジャ)』SHM-CDレビュー:オリジナルを超えた感動が蘇る!
スティーリー・ダンの最高傑作との呼び声も高いアルバム『彩(エイジャ)』。そのSHM-CD版を実際に聴いてみました。オリジナル盤はもちろん、リマスター盤も聴いてきた私ですが、今回のSHM-CDはまさに決定版と言えるクオリティです。
SHM-CDとは?
SHM-CD(Super High Material CD)は、通常のCDとは異なる高品質な素材を使用することで、より原音に近いサウンドを実現したCDです。透明性の高い素材を使用することで、レーザー光の反射率を高め、より正確な信号の読み取りを可能にしています。その結果、音の解像度が高まり、クリアで奥行きのあるサウンドが楽しめます。
『彩(エイジャ)』SHM-CDを聴いてみた
まず驚いたのは、音の分離感の向上です。各楽器の音がより鮮明に聴こえ、それぞれのパートが主張しつつも、全体として調和の取れたサウンドになっています。特に、ドラムの繊細なニュアンスや、ベースラインのうねりがリアルに再現されているのが印象的でした。
ボーカルもよりクリアになり、ドナルド・フェイゲンの声の表情が豊かに伝わってきます。高音域の伸びも素晴らしく、オリジナル盤では少し潰れていた部分も綺麗に再現されています。
収録曲の中でも、特に「Black Cow」や「Aja」といった名曲は、SHM-CD化によって新たな魅力を発見できたように感じました。細部まで磨き上げられたサウンドは、まるでスタジオで演奏を聴いているかのような臨場感です。
他のリマスター盤との比較
過去にも『彩(エイジャ)』のリマスター盤はいくつかリリースされていますが、SHM-CD版はそれらと比較しても明らかに音質が向上しています。例えば、2000年にリリースされたリマスター盤は、音圧は上がったものの、少し音が硬い印象がありました。しかし、SHM-CD版は、音圧を上げつつも、自然で滑らかなサウンドを実現しています。
最近話題のハイレゾ音源と比較しても、SHM-CD版は十分な情報量を持っており、CDプレーヤーで手軽に高音質を楽しめるという点で優れています。もちろん、ハイレゾ音源にはハイレゾ音源ならではの魅力がありますが、SHM-CD版は、CDプレーヤーで手軽に高音質を楽しめるという点で優れています。
メリット・デメリット
メリット
- 圧倒的な音質の向上(特に解像度と分離感)
- オリジナル盤の良さを最大限に引き出している
- CDプレーヤーで手軽に高音質を楽しめる
デメリット
- 価格が通常のCDよりもやや高い
- SHM-CD対応のプレーヤーでなくても再生は可能だが、本来の音質を最大限に引き出すには対応プレーヤーが望ましい
こんな人におすすめ
- スティーリー・ダンのファンで、『彩(エイジャ)』を愛聴している人
- CDで高音質を楽しみたい人
- 過去のリマスター盤に満足できなかった人
まとめ
スティーリー・ダン『彩(エイジャ)』SHM-CDは、オリジナル盤の良さを最大限に引き出し、新たな感動を与えてくれる素晴らしいアイテムです。特に、音質の向上は目覚ましく、まるで別のアルバムを聴いているかのような感覚を味わえます。スティーリー・ダンのファンはもちろん、高音質にこだわるオーディオファンにも自信を持っておすすめできる一枚です。