過去の名作を今こそ!MSI GTX 980 GAMING 4Gが低予算ゲーミングPCの隠れた名手になる理由
グラフィックボード選びって本当に難しいですよね。特に予算が限られている中で、少しでも高性能なものを手に入れたい、でも新品は高すぎる…そんな悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか。今日は、そんなあなたに一つの意外な選択肢をご提案します。それは、2014年に登場した『MSI GTX 980 GAMING 4G』グラフィックボードです。
「え?今更GTX 980?」そう思われた方もいるかもしれません。しかし、この『MSI GTX 980 GAMING 4G』は、当時のハイエンドモデルであり、今でもそのポテンシャルは侮れません。特に、低予算でゲーミングPCを組みたい方や、セカンドPCのグラボを探している方にとっては、価格以上の価値を見出すことができるかもしれません。
MSI GTX 980 GAMING 4Gとは?その魅力と概要
この『MSI GTX 980 GAMING 4G』は、NVIDIAが2014年にリリースしたGeForce GTX 900シリーズの最高峰モデルの一つでした。MSI独自のTWIN FROZR Vクーリングシステムを搭載し、高い冷却性能と静音性を両立させているのが最大の特徴です。当時のハイエンドPCを組むゲーマーたちから絶大な支持を得ていました。
主なスペックは以下の通りです。
項目 | スペック内容 |
---|---|
GPUプロセッサ | GeForce GTX980 |
CUDAコア数 | 2,048ユニット |
コアベースクロック | 1,216 MHz |
コアブーストクロック | 1,317 MHz |
メモリ | GDDR5 4GB |
メモリクロック | 7,010MHz |
メモリバス幅 | 256bit |
出力系統 | DL-DVI-I×1、HDMI×1、DisplayPort×3 |
カードサイズ | 279 x 140 x 36 mm |
補助電源 | 8PIN×2 |
私がこのグラボを使ってみて感じたこと(実体験レビュー)
実は私、最近サブPCを組むにあたり、このMSI GTX 980 GAMING 4Gを導入してみました。最新のAAAタイトルを最高設定で遊ぶわけではなく、主にe-Sports系のゲームやインディーゲーム、そしてWebブラウジングや動画編集といった普段使いが目的でした。正直なところ、「本当に動くのか?」という不安もありましたが、結果は大満足です。
静音性と冷却性能
まず驚いたのは、その静音性です。MSIのTWIN FROZR Vは伊達ではありませんでした。ゲーム中もファンの音がほとんど気にならず、一般的なオフィス用途であれば無音に近い感覚で使えます。アイドル時のGPU温度も非常に低く、安定した動作に貢献しています。長時間の使用でも安心して使えるのは、MSIの品質の証だと感じました。
ゲームパフォーマンス
実際にプレイしてみたゲームでは、『Apex Legends』や『Valorant』といった競技性の高いタイトルであれば、フルHD環境で設定を最適化すれば、安定して60fps以上を維持できました。『原神』も中設定くらいであれば快適にプレイ可能です。もちろん、『サイバーパンク2077』のような超高負荷なゲームは流石に厳しいですが、設定を大幅に落とせば動かないわけではありません。
当時の名作ゲーム、例えば『The Witcher 3: Wild Hunt』や『Grand Theft Auto V』などを高設定でプレイするには、今でも十分な性能を持っていると感じました。VRAM 4GBという容量は、最近のゲームでは少し物足りない場面もありますが、設定を調整することで多くのタイトルに対応できます。
メリットとデメリット
メリット
- 圧倒的なコストパフォーマンス: この価格で、これだけの性能が得られるのは破格です。
- 安定した動作と高い冷却性能: MSIの品質は健在で、安心して使えます。
- 幅広いゲームに対応: 古いタイトルから、比較的軽めの最新タイトルまで楽しめます。
デメリット
- VRAM 4GBの限界: 最新のVRAMを大量に消費するゲームでは、設定調整が必須になります。
- レイトレーシング非対応: NVIDIA GeForce RTXシリーズのようなリアルタイムレイトレーシングは利用できません。
- 消費電力: 最新の省電力モデルに比べると消費電力は高めです(補助電源8PIN×2が必要)。
競合との比較:GTX 1060、GTX 1650あたりとの立ち位置
中古市場や古いグラボを探す際、よく比較されるのがNVIDIA GeForce GTX 1060 6GBやGTX 1650、あるいはAMD Radeon RX 580 8GBあたりではないでしょうか。それぞれのグラボと比較して、MSI GTX 980 GAMING 4Gの立ち位置を考えてみましょう。
NVIDIA GeForce GTX 1060 6GBとの比較: GTX 1060 6GBは、GTX 980の後に登場したミドルレンジの傑作です。純粋な演算性能ではGTX 980がやや上回るケースもありますが、VRAMが6GBあるため、VRAM消費の多いゲームではGTX 1060 6GBが有利になることが多いです。しかし、価格帯によってはGTX 980の方が安価に入手できる場合があります。
NVIDIA GeForce GTX 1650との比較: GTX 1650は補助電源不要のモデルが多く、手軽に導入できるのが魅力です。しかし、性能面ではGTX 980が大きく上回ります。消費電力や手軽さを取るならGTX 1650、性能を優先するならGTX 980、という選び方になります。
AMD Radeon RX 580 8GBとの比較: RX 580 8GBはVRAM容量が大きく、FSRなどの技術も活用できます。総合的な性能はGTX 980と近いですが、ドライバの安定性や中古市場での流通量を考えると、NVIDIA製の方が安心感があると感じる方もいるでしょう。
つまり、MSI GTX 980 GAMING 4Gは、VRAM容量こそ最新世代には見劣りしますが、コア性能としては今でも多くのゲームを動かせるだけの力を持っており、価格次第では非常に魅力的な選択肢となり得るのです。
どんな人におすすめ?MSI GTX 980 GAMING 4Gの賢い選び方
このMSI GTX 980 GAMING 4Gが特におすすめなのは、以下のような方々です。
- 低予算でゲーミングPCを組みたい方: 特に1万円程度の予算でグラボを探しているなら、検討の価値ありです。
- e-Sportsタイトルや軽めのゲームがメインの方: Apex Legends、Valorant、League of Legends、原神などを楽しむには十分な性能です。
- セカンドPCやサブPC用のグラボを探している方: メインPCほどハイスペックは不要だが、ある程度のゲーム性能は欲しい場合に最適です。
- 古いPCの延命を考えている方: 古いCPUでも、GTX 980クラスのグラボを搭載すれば、まだ数年間は快適に使えるようになる可能性があります。
- 懐かしのゲーミングPCを組みたい方: 当時のハイエンドモデルを手頃な価格で体験できます。
まとめ:価格以上の満足感を得られるか?
『MSI GTX 980 GAMING 4G』は、もはや最新モデルではありませんが、その当時のハイエンドとしての確かな実力は、今も色褪せていません。特に中古市場で手頃な価格で見つけられれば、あなたのPC環境に新たな可能性をもたらしてくれるでしょう。
私が実際に使ってみて感じたのは、予想以上のパフォーマンスと安定性、そしてMSI GAMINGシリーズならではの優れた静音性です。もちろん、最新の超高負荷ゲームを最高設定で楽しむのは難しいですが、多くのゲームで快適なプレイが可能です。
低予算でもしっかりゲームを楽しみたい、セカンドPCの性能を上げたい、そんなニーズに『MSI GTX 980 GAMING 4G』はきっと応えてくれます。価格以上の満足感を得られる可能性を秘めた、隠れた名品と言えるでしょう。